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神社の幕の製作

をへやでコトコトとミシンを使っていると、

「このズボンの裾上げでくれんか?」

と近所のおじちゃんが言うのですぐに修繕をしました。

すぐにその仕上がりを見て、

「上手いことやるのう」と褒めてくれました。


すると数日後、そのおじちゃんが

「これ直せんか?」 

と持参してきたのが、神事の際にぐるりと神社の社を巻く幕。年季のはいった錆びた缶から取り出してみると、

昭和44年製。

見ると、大きくビリビリに破けたひどい状態の箇所が10箇所以上。

色は、御世辞にも綺麗とは言えない鼠色。

これまで多くの方が繕いながら使用してきたのでしょう、運針もバラバラなのが面白い。ちゃんと似たような色であて布して直している人もいれば、黒布をあて布してる人も、ガムテープで貼っている人も、さまざますぎる笑笑。


もとは真っ白な天竺晒だったと思うのですが、経年の劣化により布自体も紙のように薄くなっています。


「直してあげるけど、これ直してもまたすぐ破れると思うよ」

私は笑いながら、おじちゃんに伝えました。


1日かけて直しましたが、神事で使用すると、やはり予想通りに違う箇所がビリビリに破けてしまいました。



そんな経緯ののち、

50年ぶりに神社の幕を新調することを集落が決定しました。

区長さんがやってきて、

「本当に作れるのですか?」と半信半疑。


長さは18.3m、幅130センチの大物です。

わたしもこんなに大きな作品は作ったことがありません。

サンプルで白布を10種類ほど購入し、3種の染料と滲みやノリの相性を確認しました。


元の文字をトレースして型取りをし、書体も再現しています。ありがたいことに

「昭和四十四年」を

「令和四年十月」に変更する数字も元の文字から取れる♪ラッキーぴょん。


約18メートルの中に6箇所ある梅鉢の家紋もトレースしました。


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